
求人情報を見る際、登録販売者という資格を目にすることはないでしょうか。登録販売者とは比較的まだ新しい資格で、聞き慣れない人もいるでしょう。また、どのような商品を扱えるのかわからない人も多いかもしれません。
そこでこの記事では、登録販売者とはどのような資格なのかを説明し、さらに米子市で求人を探す際の方法についても紹介していきます。
登録販売者とはどのような資格のこと?
登録販売者とは、一般医薬品の販売ができる資格のことです。ただし、すべての一般医薬品を扱えるというわけではありません。市販されている一般医薬品は、第1類医薬品と第2類医薬品、そして第3類医薬品に分けられています。
この中で登録販売者が扱えるのは第2類医薬品と第3類医薬品だけです。第1類医薬品を含む一般医薬品全般が扱えるのは薬剤師のみで、この違いはそれぞれの医薬品のリスクによって線引きされています。厚生労働省の公式サイトで公開されている「一般用医薬品のリスク区分」をそのまま引用すると、第1類医薬品は「一般用医薬品としての使用経験が少ない等安全性上特に注意を要する成分を含むもの」で、主な医薬品はH2ブロッカー含有薬や一部の毛髪薬などがあげられます。
そして、第2類医薬品とは「まれに入院相当以上の健康被害が生じる可能性がある成分を含むもの」で、主な医薬品には風邪薬や解熱鎮痛薬、胃腸鎮痛薬などがあります。第3類医薬品とは「日常生活に支障を来す程度ではないが、身体の変調・不調が起こるおそれがあるもの」で、主な医薬品は整腸薬や消化薬、ビタミンB・C含有保健薬などです。
また、第3類医薬品についてはオンライン販売でも扱うことができます。
登録販売者の需要が高い理由とは?
薬剤師に比べると、登録販売者が扱える医薬品の幅は狭くなっています。それでも、登録販売者の需要が高まっているのは理由があります。2010年時点の厚生労働省のデータから分類ごとに販売されている数をあげると、第1類医薬品は約120商品、第2類薬品は約8610商品、そして第3類医薬品は約2594商品です。
第2類医薬品と第3類医薬品は薬局やドラッグストアなどで販売されていることが多く、実際にドラッグストアなどの求人が多い傾向が見られます。
薬剤師と比較すると扱える一般医薬品の範囲は狭まるものの、実際に販売できる医薬品の種類で考えると豊富であるといえるでしょう。風邪薬や解熱鎮痛剤などを見ても、一般的に家庭で服用される頻度が高い医薬品であり、それだけ需要が高い資格であることがわかります。
登録販売者は未経験者でも目指しやすい国家資格
登録販売者は国家資格です。しかし、認定自体はそれぞれの都道府県知事が行っています。そのため、試験を実施しているのは国ではなく各都道府県です。受験資格については特に設けられていません。以前は受験の際に学歴や実務経験などが問われていましたが、2015年の法改正によってこれらの条件が撤廃されています。
つまり、登録販売者は学歴に関係なく未経験者でも目指しやすい国家資格なのです。転職にあたって「何か資格が欲しい」と考えている人は、登録販売者の取得を目指してみるのもいいかもしれません。次に、薬事日報で発表された内容から登録販売者の合格難易度を見ていきましょう。
2018年時点の受験者数は6万5436人に対して合格者数は2万6996人で、合格率は41.3%となっています。都道府県別に見た場合、米子市がある鳥取県の受験者数は249人に対して合格者数は71人で、合格率は28.5%と低い傾向にあります。
ただし、合格者が少ないということは、資格を取得できればそれだけ他の人と差をつけやすいといえるでしょう。
登録販売者として働く場合の主な業務内容とは?

説明したように、登録販売者としての主な勤務先には薬局やドラッグストアなどがあげられます。これらの他に増えているのがコンビニエンスストアです。これは、第2類医薬品と第3類医薬品を扱える業種の幅が広がったためで、登録販売者の需要が高まった背景でもあります。
ただし、薬局の場合は病院の処方箋を扱う傾向が高いことから、実際の求人は薬剤師の方が多いかもしれません。ドラッグストアの中にも処方箋を受け付けている店舗はありますが、一般家庭向けの医薬品の需要が高いため登録販売者の求人数は多いといえます。
厚生労働省の「一般用医薬品のリスク区分」を見ると、登録販売者は第2類医薬品と第3類医薬品について顧客から相談があれば応じなければなりません。これは勤務先に関係なく登録販売者の義務となっています。また、第2類医薬品に関しては販売の際にリスクなどの情報を提供する必要性が出てきます。
ドラッグストアやコンビニエンスストアで働く場合は、これらの対応の他に通常のレジ作業や商品の棚出しなども業務に含まれるのが一般的です。このように、ドラッグストアやコンビニエンスストアで働く場合は医薬品を扱う以外の業務も求められます。
ただし、第2類医薬品と第3類医薬品の販売には登録販売者がいることは必須条件であり、相応の手当がつくことが見込まれるでしょう。また、店舗の責任者など何らかの役職がつくことも多いといえます。店舗によっては役職がつかないこともありますが、医薬品について責任のある立場として働くことになります。
米子市で登録販売の求人を効率的に探す方法
米子市で登録販売者として働く場合、ハローワークのような公的機関か民間の求人サイトで探すのが一般的です。鳥取県の登録販売者の合格率は低めということもあり、取得できれば転職に有利になると考えていいでしょう。
実際にドラッグストアを中心に求人は増えており、こまめにチェックしていれば自分に合った条件の勤務先を見つけやすいかもしれません。登録しておけば新規の求人情報を早めに知ることができ、効率的に転職先を探せるでしょう。
さらに好条件での求人を探したい場合は転職エージェントを利用するのも良い方法です。転職エージェントは無料で登録するだけで、非公開の求人情報を案内してくれるなどのサービスが受けられます。その他、履歴書の書き方や面接のレクチャーにセッティング、勤務先との給与交渉などに応じてくれるのも一般的です。
現在の仕事を続けながら有利な条件で効率的に転職をしたい人は、転職エージェントを活用してみるのもいいでしょう。
登録販売者を目指して米子市の転職に活用しよう
登録販売者は学歴や実務経験に関係なく、誰もが受験可能な国家資格です。扱える一般医薬品の幅は狭いですが、実際の商品数は多く、需要が高い資格といえます。登録販売者の受験合格率は全国で40%を超えていますが、鳥取県だけで見るとまだ30%以下です。
ただし、求人はあるので取得できればそれだけ転職に有利といえます。登録販売者を取得して米子市での転職に活用しましょう。